あたしの分のお弁当はお母さんに頼んで、はるちゃんの分は教えてもらいながら、全部あたしが作った。
お母さんに彼氏?って聞かれたけど、ナイショって笑って誤魔化した。
「じゃあ行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
二人分のお弁当が入った鞄は少し重いけど、幸せだった。
散々泣いて考えたんだよはるちゃん。
だから、あたしのワガママ許してね。
鞄には、はるちゃん宛の手紙も入ってる。
今日は一緒に食べられる日じゃないから、お弁当と一緒に手紙をはるちゃんのロッカーに入れておく。
別れよう、って手紙に書いてしまった。
だって直接言うのは辛いんだもん。
「ホントにごめんね、はるちゃん…」
はるちゃんに少しの期間内でも愛されて幸せだったなぁ。
あ、いけない。涙が出てきた。
今日はとびきり可愛く見られるように、メイクもバッチリしてきたから、泣いちゃダメ。
がんばれ、あたし。