「あらなに?そんな物で顔をかくして。大丈夫なの?熱は?」
「熱はないけど、ちょっとだるくて…」
あながち嘘ではない、だって寝てないから。
「じゃあ連絡しておくから、部屋に戻って寝てなさい。おかゆ作って持っていくわね」
「うん、ありがと」
お母さんが階段を下りていくのを確認して、あたしはクッションから顔を上げた。
あたしは階段脇から立ち上がって、部屋のベッドに潜り込んだ。
「はぁ…」
昨日のこと、はるちゃんには伝えてない。
だって絶対迷惑だよ、こんなこと。
あたしのせいでバレそうだなんて。
あたしが…最初からはるちゃんに告白したりしなきゃ良かったの?
こんなに、好きなのに。