雅が悔しそうな顔をしたのがわかった。
ぎり、と歯軋りが聞こえそうなほど。
「…別に、力付くでわからせてやってもいいけど?」
「え、なにすっ…!」
避けられなかった。
雅の噛みつくようなキス。
はるちゃんより、強い熱情を感じる雅のキス。
逃げようとしても、頭を後ろから押さえつけられて、身動きさえも取れない。
「やっ、やめて、みや…っ!」
脳裏にはるちゃんの笑顔を浮かぶ。
こんなこと、はるちゃんに知られたら…っ。
息が出来なくて、苦しくて。
悲しいのか苦しいのかわからずに、ただ涙が流れていった。
「俺と付き合わないなら、三浦との関係バラすかもな」