雅があたしのブランコを持つ手に手を重ね、間近に顔を近づける。
「三浦なんかやめて、俺と付き合わないかって言ってんの」
「は、へ…?」
それってさ、それって…
「1年の時から好きだったんだよ」
1年の時って、クラス、違ったじゃん。
「ずっと好きで、同じクラスになって仲良くなれたと思ったら、先生と付き合ってるだと?ふざけんなよ」
ゆらっ、とブランコが揺れる。
「先生と付き合ってて、バレたらどうすんの?退学だろ?俺のほうがいいじゃん」
その雅の迫力に、突然の告白に。
あたしはなにも言えずに固まっていた。
「…じ」
「じ?」
「じょ、冗談やめてよ雅。あたしたち、友達じゃん?」
あたしにとって雅はそんな対象じゃないよ、友達だよ。
大事な、友達。
ねぇだからさ、雅、嘘ならやめてよ。