もやもやした気持ちが晴れないまま、気づけば階段を下り校門まできていた。
ヤバいなぁ……もう、完璧サボリモードじゃん。
学校名が刻まれた石碑の前で、何ともなしに足元の小石を蹴り飛ばしていたら。
「いったーいっ」
誰かにあたってしまった。
「す、すいません……」
「あー、いいよ。こっちこそゴメンネ。大声あげて」
ボブカットが知的で涼やかな、背の高い美人さんだった。
わたしは何度か、あの子を見たことがある。
同じクラスにもなれずに、接点もないため、名前も知らないけれど。
友だちになってみたいな、という思いはある。
こっちがぶつけてしまったというのに、謝ってくれたことが嬉しくて、わたしは乾いた心に水が降り注ぐような心地がした。
ヤバいなぁ……もう、完璧サボリモードじゃん。
学校名が刻まれた石碑の前で、何ともなしに足元の小石を蹴り飛ばしていたら。
「いったーいっ」
誰かにあたってしまった。
「す、すいません……」
「あー、いいよ。こっちこそゴメンネ。大声あげて」
ボブカットが知的で涼やかな、背の高い美人さんだった。
わたしは何度か、あの子を見たことがある。
同じクラスにもなれずに、接点もないため、名前も知らないけれど。
友だちになってみたいな、という思いはある。
こっちがぶつけてしまったというのに、謝ってくれたことが嬉しくて、わたしは乾いた心に水が降り注ぐような心地がした。