また、依未と由実ちゃんは、犬猿の中なのだ。
自己を持つものどうし、対立してしまうのだろう。
わたしは二人の間で、板ばさみになることもある。
だけど、二人とも本当にキライなのはアイツだけ、みたいな意識があるらしく、依未と一緒にいることでどうこうするわけでもない。
「依未は、今日何やってるの?」
「筋トレ」
「そ、そう……」
部活が休みでも、鍛錬は怠らない、ということね。
「今日は大変だよー。この後、道場で9時まで練習しっぱなしだから」
「くっ、9時!? ……前まで、8時じゃなかったっけ」
「増やしてもらったの。親も増やせ、ってうるさいからさ」
「へぇ……。ね、どうしてこんな中学校で部活に入ってるの? やっぱりわたし、依未がこういう風にしてるの、不思議だよ」
わたしがそう言うと、依未は困ったような顔をして、「また今度ね」と濁すのだった。
自己を持つものどうし、対立してしまうのだろう。
わたしは二人の間で、板ばさみになることもある。
だけど、二人とも本当にキライなのはアイツだけ、みたいな意識があるらしく、依未と一緒にいることでどうこうするわけでもない。
「依未は、今日何やってるの?」
「筋トレ」
「そ、そう……」
部活が休みでも、鍛錬は怠らない、ということね。
「今日は大変だよー。この後、道場で9時まで練習しっぱなしだから」
「くっ、9時!? ……前まで、8時じゃなかったっけ」
「増やしてもらったの。親も増やせ、ってうるさいからさ」
「へぇ……。ね、どうしてこんな中学校で部活に入ってるの? やっぱりわたし、依未がこういう風にしてるの、不思議だよ」
わたしがそう言うと、依未は困ったような顔をして、「また今度ね」と濁すのだった。