頭の中がぐらぐらと回るようで、あたしは思わずガレージにうずくまった。

コンクリートの地面に、ぽたり、ぽたり、と、なみだが落ちては滲んでいく。



もう、自分ではどうすることもできなかった。











もうどれくらい、その場でそうしていただろうか。

流れ落ちたなみだはいつの間にか乾ききり、ガレージの地面と、あたしの頬に、うっすらと跡を残して消えていた。



西日の差し込むガレージが、ふいに誰かの影で遮られて、あたしは慌てて立ち上がった。


「――大丈夫?」


「すみません!ちょっと、立ちくらみがしちゃって……」


あたしは無理やり口の端を上にあげて、顔をごしごしと拭って振り返った。





「あ……」






そこには、少々意外な人が立っていた。