案の定、次の日あたしは学校をサボるハメになった。

やっぱり明け方にしか眠れなくて、しかも何度もうなされて――朝お父さんが起こしに来たとき、運良く熱まで出てくれた。



それから少し眠って、あたしは森川さんに連絡を取った。

2限で学校が終わるから、昼から会おうということになった。


普段部室は、夕方にならなきゃみんなが来ることはない。

ましてや今はテスト期間、森川さんとは部室で待ち合わせをしたのだが、誰かに見られる心配はないと思えた。





ガンガンする頭を押さえながら、あたしは家を出た。


電車に揺られ、その振動で痛みがまたひどくなる。

昨日から何も食べていないせいで、歩いているときも何度も足に力が入らなかった。

正確には――何も喉を通らなくなったせい、なんだけど。



窓の外をぼんやりと眺めながら、あたしはこれからのことを考えていた。

カイ先輩との関係は、もう絶望的なものに思えた。


だって、すべてを知ってしまった今、知らないフリを続けて関係を保ったままにするのは、到底無理なことだった。