家に帰り、真っ先にベッドにもぐりこんだ。

さっきのリュウくんの言葉を頭の中でリピートしながら、

あたしはこれからどうするべきなのかと、ぼんやりと考えていた。


カイ先輩は今、どこにいるのだろう。

テスト勉強に励んでいるのか――それとも。



正直、あの時は自分でもどうなることかと思ったけれど、いざひとりになってみると、不思議なほど冷静でいられるものだ。

怒り狂うような気持ちも生まれないし、悲しいという思いもあまりない。


あたしの胸の中にあるのは――ただ、孤独だけ。


いつか、こんなふうにカイ先輩のほんとうの気持ちを知ってしまう日がくるんじゃないかと、

あたしはずっと、怯えていたのだ。



あたしはこれから、どうすればいいのだろう。



こんなことで頼るようなことはしたくなかったけれど、彼に会いたいと思った。

半ばヤケのようなものと、怖いもの見たさのような気持ちも手伝って――

あたしはどうしても、逢い引きを目撃した森川さんの口から、真実を聞きたいと思った。