「大晦日。一緒に過ごさない?」
ツリーに見とれていたあたしは、その言葉にびっくりしてカイ先輩を見上げた。
「初日の出でも、見に行きたいな、なあんて」
少し照れているようなカイ先輩にあたしはますますびっくりして――でも、嬉しかった。
「はい……!」
「マジ?じゃあ……景色がいいとこ連れてってやるから!」
「あ……でも……」
あのお父さんが許してくれるだろうか。
そんなあたしの苦笑いをすぐに察知したようで、カイ先輩は腕組みしながら鼻息も荒くつぶやいた。
「任せとけ……挨拶しに行ってやる……!」
その目はツリーよりもきらきらと輝いていて、あたしはいろんな意味でこわくなった。
「や……でも、うちのパパ、そういうの厳しいから……!」
「おまえの父ちゃんには認めてもらっとかないと……今後、ほら、お泊まりが出来ないから……って、あれ、薫ー?」
それかよ!と、あたしはカイ先輩のお尻を思いっきり叩いて、ひとりで駐車場へと戻った。
そして、いよいよデートプランの無くなったあたしたちが向かった先が、
高橋さんの待つ、モ会の部室だったことは――言うまでもない。
ツリーに見とれていたあたしは、その言葉にびっくりしてカイ先輩を見上げた。
「初日の出でも、見に行きたいな、なあんて」
少し照れているようなカイ先輩にあたしはますますびっくりして――でも、嬉しかった。
「はい……!」
「マジ?じゃあ……景色がいいとこ連れてってやるから!」
「あ……でも……」
あのお父さんが許してくれるだろうか。
そんなあたしの苦笑いをすぐに察知したようで、カイ先輩は腕組みしながら鼻息も荒くつぶやいた。
「任せとけ……挨拶しに行ってやる……!」
その目はツリーよりもきらきらと輝いていて、あたしはいろんな意味でこわくなった。
「や……でも、うちのパパ、そういうの厳しいから……!」
「おまえの父ちゃんには認めてもらっとかないと……今後、ほら、お泊まりが出来ないから……って、あれ、薫ー?」
それかよ!と、あたしはカイ先輩のお尻を思いっきり叩いて、ひとりで駐車場へと戻った。
そして、いよいよデートプランの無くなったあたしたちが向かった先が、
高橋さんの待つ、モ会の部室だったことは――言うまでもない。