カイ先輩は普段、オイルまみれのきったない作業着ツナギばかりだから、まともにオシャレしてる姿を見るのは久しぶりのこと。
一方のあたしも、いつもは制服のまま学校帰りにモ会の部室に顔を出すのがほとんど。
今日は初めてのちゃんとしたデートだから、学校まで着替え持参で気合いを入れた。
「ふーん」
「……そんなにやにやしないでください」
「制服も萌えるけど、ミニスカートもいいよねぇ」
にらみつけたら、彼はさらりとあたしの手を握って歩き出した。
「……ちょ、カイさん――恥ずかしいです……」
「なんで?」
「だってほら、部員のみんなに会っちゃったりしたら……」
「大丈夫。あいつらがカップルばっかの街に来るわけがない」
ぎゅっと繋がれた手に強く引かれて、あたしは慌ててカイ先輩の背中を追った。
「いいじゃん。おれたち付き合ってんだから」
改めて言われたその言葉が、あたしは嬉しくて、でもちょっぴり恥ずかしくて――
カイ先輩の後ろに隠れるように、イルミネーションに輝く街を見つめていた。
一方のあたしも、いつもは制服のまま学校帰りにモ会の部室に顔を出すのがほとんど。
今日は初めてのちゃんとしたデートだから、学校まで着替え持参で気合いを入れた。
「ふーん」
「……そんなにやにやしないでください」
「制服も萌えるけど、ミニスカートもいいよねぇ」
にらみつけたら、彼はさらりとあたしの手を握って歩き出した。
「……ちょ、カイさん――恥ずかしいです……」
「なんで?」
「だってほら、部員のみんなに会っちゃったりしたら……」
「大丈夫。あいつらがカップルばっかの街に来るわけがない」
ぎゅっと繋がれた手に強く引かれて、あたしは慌ててカイ先輩の背中を追った。
「いいじゃん。おれたち付き合ってんだから」
改めて言われたその言葉が、あたしは嬉しくて、でもちょっぴり恥ずかしくて――
カイ先輩の後ろに隠れるように、イルミネーションに輝く街を見つめていた。