「あ、あの。大橋さん?」 呆然としている私に、山本さんが心配そうに声をかける。 そうだった。 今は吉澤先生を探してる場合じゃない。 二人に言わないといけないことがあるんだから。 私はしっかりと二人の方を向いた。 そこにはもう迷いはなかった。 「あのね。二人に言わないといけないことがあるの」 大きく深呼吸する。