「そんなもんどうでもいいのよ、この鈍感娘!」



「ど、鈍感娘?」



「鈍感娘」というかつてないあだ名をつけられ唖然としているメグを無視して、

佳奈は私の手を引っ張ってトイレから出た。



連れて来られた先は階段の踊り場。



偶然にも、この踊り場は夏休み前に吉澤先生にキスをされたところだった。



まあ、たしかにここの踊り場は人気もないし、話をするにはぴったりの場所だけど。