そして、遂にバトンを受け取った私は一気に走った。



走るたびに息が切れて苦しい。



すぐそばまで2位のクラスが迫っている気がしてヒヤヒヤする。



「さくらー!!がんばれー!!」



「気ィ抜くなよー!そのまま走れ!!」



応援席からクラスメイトの応援が聞こえる。



あともう少し。



そう思ったそのときだった。



不意に左足に激しい痛みが走った。



ピキッと足が固まり、そのまま一歩も動けない。



足をつったのだと、そこまできてようやく理解することができた。



ダメ!このままじゃ転ぶ!!



私がそう思うより先に、私は派手にグラウンドに倒れこんだ。