それからというもの、毎日のように顔を出す瑪瑙の存在を待ち遠しく感じる。

珠喜は次第に瑪瑙に心を開いていき、瑪瑙もまた、珠喜に憧れ以上の感情を抱き始めた頃。


「最近、よく来ていますね、あの少年」


瑪瑙と別れた後、嫌な人物に出くわした。

貞臣。

彼は皮肉な笑みを浮かべて、嘲るような眼差しで珠喜を見た。


「……何か御用ですの?」

珠喜の軽蔑の視線を受けて、貞臣は苦笑する。


「随分と嫌われたようだ。……そう、吉報があるのですよ」

「吉報?」

眉を寄せる珠喜に、貞臣は続けた。