『勝てば官軍、負ければ賊軍…。』
争いで勝てば、勝った方が正義。
『…自分の考えてることが分からなくなってきた。』
風が吹いてきたなぁ………。













『蘇芳師匠!!!(スオウシショウ)本郷城に…反乱軍から…予告が入ったそうです…蘇芳師匠は招集が…入ったのですか…?』

『ああ、わしは行くぞ。』

『……ならば、私…諱も!戦に連れて行ってください!!』

『……駄目だ。』

『何故ですか!!!私は蘇芳師匠に死んでもらいたくはありません!!!』

『わしもお前には死んでもらいたくない…。』

『…………』

『お前は、私の1番の弟子だ。息子のように思っている。まだ、お前には死んでもらっちゃあ困る。』

『それでも、私は、蘇芳師匠について行きます。蘇芳師匠に死んでもらっては、もう、私は、生きてはいけません………。』

『………………‥.本物の殺しがある場だ。死ぬなよ。』

『……はい!』










私の名前は、橘 諱(タチバナ イミナ)
本来は正義軍の調査を担当している。
正義軍は、殿様、将軍様、徳の高い僧、侍などの権力のある人物を守る仕事をしている。
しかし、最近は、反乱軍から守る事が多い。
反乱軍とは、何年前に結成されたのかは定かではないが、俗に言う、暗殺グループだ。
主に、殿様、将軍様、徳の高い僧、侍などの正義軍が守っている方達を狙ってくるが、全くの庶民や、大名なども狙ってくる。
その目的は全く分かっていない。
私は、本来、反乱軍の調査、まあ、情報収集しか出来ないが、している。
本拠地はどこなのか。何年前に結成されたのか。目的。などなど、全く分かっていない。
ただ、一つ分かっていることは…
酷い方法で人を殺したり、
餓死するまで放置し、殺したり、
精神的に殺したり、
残虐極まりない方法で人を殺す、最低な人間達のグループということだ。
私は、許せない。一般の庶民までもを手にかけ………………許せない…………。
私はもう、誰も殺されたくはない。失いたくない。
蘇芳師匠には、死んでほしくはない。
その思いで出陣の担当に来たのだ…………

『諱、 本郷城だ。』

『……………!!』

『…死ぬなよ』

『………』

私は、静かに頷いた。



『ねぇねぇ!今日、狙う城ってどこだっけ?ターゲットは?』

『城は、本郷城 ターゲットは、本郷 政道(ホンゴウ マサミチ)その息子 本郷 政宗(ホンゴウ マサムネ)以上の二名です。そのくらい覚えま
しょう。粗チン。』

『げっ!!赤城さぁーん!優しくしてくださいよお!』

『うるさい黙れ、粗チン。』

『なんとか言ってくださいよお!芍薬ちゃん!』

『…私は…特に…。紫苑ちゃんはどう?』

『全然粗チンじゃないな。宇佐は。』

『紫苑の訳すと すごい粗チンだな。宇佐は。だね!本当に、宇佐くんは(笑)』

『和泉さんまで!?ひどくないっ!?俺だけ扱い酷くない!?』

『ねえ、出陣てきなのしないの?』

『そういえば、しまはりませんの?』

『あぁ、しますとも。芍薬、準備はできた?』