放課後、二人で仲良く帰る姿は今日はなく、黙ったまま美眞のあとについて歩く美湖ちゃん。


なんでだろ…。


すごく気になるんですけど?




『ほんと、神代さんは夕空の事が好きなんだな!』


「…えっ!?」





ニヤニヤ顔を浮かべたのは聖澤くん。


クラスのみんなからは下の名前の洋太って、大半がそう呼んでいる。


薄い茶髪に耳からちらりと見えるピアス…


ネクタイをずらし、着崩した制服姿




「別に。」


『あいつらには、ちょっと言えない事があったんだ。』


「言えない…事?」