点差はあまりなく、残り時間5分を切った。


紀衣がなんとかボールを取ったところで迷うことなく、アタシの元へとパスが飛んできた。



「凛時ちゃんお願い!」



その声を聞いて頷き、走ろうとした時…!


やばい!右足首捻った…


でも、立ち止まれない!


そのまま走ってゴールをなんとか決められたが、その後走る度にズキズキ痛みが走った。


あと少し、


あと少し…




《ピピーッ!》




終わったぁー。


と、同時にチャイムが鳴り、3限目の授業が終了した。




『ちょっと来い!』


「はっ!?」




チャイムと同時にアタシの腕を引っ張った美眞。


なんで怒ってんの!?