教室に戻ると紀衣が駆け寄ってきた。




「遅かったね?」


「うん…まぁ、アイツとちょっとね」




首を傾げた紀衣に、顎で窓際でグループ4人でさっきとは全く違って、笑顔で話している美眞を指した。


何なのあの笑顔!


さっきとは全然違うじゃん!


ブスッとした顔してたくせに。




「ふーん、色々大変だね?」


「まーねー…」




ため息混じりに返事を返しながら、自分の席に座るともう創はパンを食べ終わるところだった。


創みたいに毎日笑って生きられたらなー…


どうしてアタシは無愛想なんだろ。


お母さんみたいに自分の気持ちを素直に言えたらな…