まさか改めて聞かれるなんて…
『ほら、早く。
後、2分。
それ聞かねーと、年越せねぇから』
「な…えっと。
去年、ふとした瞬間に夕空を見て、一見楽しそうに笑うのに、どうして一人になった途端…すごく寂しそうな顔をするのかな…って。」
『誰でもするだろ?』
「それとは全然違うの。
その表情に胸が締め付けられて…本当は心から笑えてない人なのかもって…勝手に…思ってさ」
自信がなくてだんだん声が小さくなった。
笑顔が好き!!とか…そんなんじゃなかった。
ふとした瞬間の、あの表情がアタシを変えた。
柄にもなく…不覚にも、恋をしてしまった瞬間なんだ。
『それ、当たってるよ。
美湖に心配かけたくなくて…無理して笑ってた』
…え?