『で…来る?』
「…うん」
『そんな緊張すんなよ』
クスクス笑う夕空は放課後だからか、サラっとアタシの手を引いて前を歩く。
誰かに見られたら…恥ずかしい。
そんなことを思って下駄箱まで歩き、互いに靴を履き替えたらまたサッと手を繋ぐ…
そのまま学校の門をくぐり抜けると、夕空は手の繋ぎ方を恋人繋ぎに変えてきた…
「まって。恥ずかしい…」
急に足を止めて我に返る。
恋人繋ぎをこんな学校近くで…
『じゃぁ、普通に戻すか?』
「それは…やだ。」
『ははっ、ほら行くぞ』
…ほんと、身が持たないよ。
どんどん、夕空に惹かれる。