創がアタシの机の前に立つことで、また視界がチラッと美眞にいく…
あっ…
目の先には美眞が優しく笑って、美湖ちゃんの頭を優しく撫でていた。
あんな笑顔を向けるのは美湖ちゃんだけなんだ。
アタシには意地悪で無愛想な表情しか見せなかったのに…
あの笑顔は私の見間違いかも知れないしノーカウント。
『でも、スポーツでは凛時は勝ってるで』
「スポーツだけって事じゃんか」
美湖ちゃんは天然で、おっとりしているせいか、運動は全然出来ない子。
それがまた男子の気を引いてるみたい…
守ってあげたくなる子ってやつ?
『凛時は体育だけ成績良いからな』
「…まぁ、そうだけど。」
歯を見せてニヤリと笑う創。
創は運動神経良いし、頭も悔しいけど賢い…