美味しいオムライスを味わって食べ終えた後、ショッピングモールに移動して、店内をぐるぐる歩いていく。
お互いに恥ずかしくて、頬をほんのり染めながら手を繋いで歩いていると、周りから見ると本当にカップルなんだなと実感する。
夕空が彼氏…
『もう秋服というより、冬服だな』
マネキンが着ている服を見て夕空が呟く。
「アタシ、毎年のように秋服着るタイミング逃すんだよね」
『あー、それわかる気がする。
気付いたらもうジャケットいるよな』
「そうそう!」
2人で笑って、気になったそのお店に入って店内を見歩く。
もうニットがせい揃いだし、裏起毛だし、コートも出始めている。
季節の流れは早いって、毎年冬服を見ると思う。
『凛時はさ…その…お揃いとか好き?』
横目で夕空の表情を伺うと、もう耳まで赤くて…
「ははっ、夕空、耳まで赤い…」
『…っ』
「恥ずかしいけど、憧れる」
街中によくいるよね。
ペアルックっていうやつ。
初めは、あんな格好恥ずかしくないの?バカじゃない?って、真剣に思ってた。
けど、いざ付き合って見ると考えが変わるんだなー。
自分でも心底びっくりする。