あの日から、1ヶ月が過ぎた。
もうすっかり季節は秋。
少し肌寒い制服のカーディガン。
いつも通り、朝から隣でずっと寝てる夕空を横目に、板書を取っていく。
こいつ、いつまで寝てるのよ!?
もう4時間もずっと寝てるんですけど?
付き合った今も、これだけは変わらない夕空の授業スタイル。
でも…ひとつ変わったのは、寝る時にアタシの方を見ていつも寝るの。
伏せた長いまつ毛…
薄い唇…
整った目鼻立ち…
かっこいい…
あ、ダメだ。
授業に集中しなきゃ…
ダラダラ長く書く先生の古典の板書をノートに写しながら、やっぱりちらちら夕空を見ては、にやけてしまうあたしがいる。