ー美湖 sideー
いつも一緒に居てくれた夕空…
自分の話なんて全くしないで、いつもいつも私の心配をしてくれていた。
学校中に、私たちが付き合ってるって言う嘘の噂話が私はちょっとだけ嬉しかった。
夕空が傍にいてくれれば、それだけでいい。
そう思って、凛時ちゃんに意地悪してた…
夕空の笑顔は私だけなのって、思わせたくて。
だからわざと可愛子ぶったりした。
でもね、夕空はそんな私に気付いてくれなかったんだ。
夕空…何故だかわからないでしょ?
それは、夕空が凛時ちゃんに心を開いたからなんだよ。
私は夕空が思う子みたいに、可愛くないよ。
私の行動に気付いたのは、洋太くんだけだった。
『美湖ちゃん、なんで夕空を困らせたがるの?
わざと、神代さんの前でやってるよね?』
って、言われちゃったんだ。