美湖ちゃんごめん。


ブランコから立ち上がり、美眞の胸へ飛び込んだ。


泣き顔を見られたくない。


心配する美眞の顔を見たくない。


美湖ちゃんアタシ、美眞を好きでいていいかな?


今は…諦められない。


もうちょっとだけ…


もうちょっとだけ、好きでいさせて?




『神代、どうした?』



神代…


アタシも名前で呼ばれたい…


凛時って、呼ばれたい。


優しくアタシの背中を叩く美眞。


そのテンポがまた心地よくて…




「美湖ちゃんいるのに、ごめん。」


『…気にすんな。』




そう耳元で言ってくれた。


アタシ、最低な女だ…


友達の彼氏を奪う女みたい。


でも、その気持ち今はわかる。


好きになっちゃったもん…