美眞と一緒に子供達と遊び2時間が経った16時頃、子供達は少し遅い15時のおやつを食べている。


なにやら美眞はお世話になっていた方に挨拶に行っている。


施設の室内へは入らずに、アタシは外からアイツを見ていた。


嬉しそうな表情をしたり、沈んだ表情をしたり…


美湖ちゃんもいたこの場所。


低いブランコに座って施設を見渡す…




『お疲れ』


「お疲れ」




話が終わったのか、美眞はアタシが座るブランコの前にある柵に持たれた。


そして子供達を悲しそうな表情でみつめた…



『あんなに楽しそうに笑ってるけど、笑うまですげー時間がかかんだよ。』


「…美眞は、笑ってたの?」


『小3ぐらいでかな?
下に小さな子が増え始めてから、面倒見てあげねーとって思ったからな』



懐かしむように小さく笑ったけど、アタシの想像以上に、美眞はたくさん苦しんだんだ。


親に捨てられた過去なんて、一生消えないで付いてくる。


それがあんなに小さな子たちが。