「………リズ……」



いつの間にか泣きながら寝ていたらしい。
隣を見ればやはり動かぬ貴方。




「………もう、…おはようって、……言ってくれないんだね……」



返事が返る事無い貴方にまだ未練がましく話し掛ける私。

その時……




―――トンッ、




「………え、…」



僅かにだが、お腹の赤ちゃんが私のお腹を蹴ったのだ。




―――トンッ、………トンッ、




「………そっ、か……


前に進めって、……言ってくれてるんだね……!」



そうだ、
私が泣いたってリズが戻る訳じゃない

私がここにいたって赤ちゃんが産まれる訳じゃない



前に進まなければ!!




そして私はリズを組織の近くに埋めて墓を作った。




「………私、前に進むねリズ。
この子、絶対に産むから!!」



ありがとう、そう言われた気がした。