――――ゥヴヴゥゥゥヴヴヴ!!!!
「…白華を逃がす気か。」
「白華白華うるせえんだよ。
マリアにはマリア・イアンダールって名前があんだよ!!」
マリア・イアンダール
別名「白華の浮羽」
「…まぁいい、お前を殺した後そのイアンダールも殺らなきゃならないんでな。」
「させねえって。
感謝しろよ?
まだ誰にも見せた事ねえ
俺の最強の技を披露してやるんだからよ。」
そしてカナメは眼帯を外した。
「ホゥ、最強の技か。
ならばこっちも…!」
「あ、止めとけ止めとけ。
これある程度の範囲全部巻き込むから(笑)」
あ、今更逃げても無駄だから。と言うとカナメの赤目が金色に変化し、血涙が出た。
「……嘘だろ…、こんなの知らないぞ…!!」
「だから言ったろ?
初めて見せるってよ。
…喰らえ、"鳳凰緋撃"!!」
瞬間、カナメの周りを纏っていた金と緋のオーラは鳳凰に変化し、鳳凰は辺り諸とも凪風を焼き尽くした。
――――ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!
「ぐぁぁあああぁぁあああッッ!!」
「…ッああああああァ…!!」
けれどこれは謂わば諸刃の剣。
大勢の敵を殺せるが、中にいる自分も同じ様に喰らってしまう。
だからマリアを避難させたのだ。
「……ぅ…まり…ぁ…」
――――――――――
同時刻、マリアにはカナメの鳳凰が見えていた。
「…!!…嘘ッ…、リズ…!!
リズ!!」
嫌な予感はしていた
元々、暗殺組織。
常に死とは隣り合わせで、二人共それは理解していたはずなのに。
貴方が私の世界から居ないなんて考えられない
「ッ浮足!!」
―――ゥヴヴゥゥゥヴヴヴ!!!!
―――――――――――
「……ぅ…まり…ぁ…」
「…嘘…っ…!!」
着くと其処は焼け野原で、凪風とその部下は既に息を引き取っていた。
カナメだけは生きていたが、それも虫の息だった。