立ち上がってぽかんとしている榎本さんに背を向ける

ほら、冷たい人でしょ?
あなたが期待したような人じゃないんだから…




「ふふっ。分かってます。自分と一緒にいると目つけられると思ってるんですね」

は?そんなこと……

榎本さんは私の目を覗き込んでいう

「分かってますよ。ずっと見てましたから。」

「ずっと?」

「はい♪ノートを拾ってもらった時から見てたんです。きれいな人だなって。でも誰とも話さない孤高の存在だった。」


孤高っていうか仲間外れにされてただけなんだけど