クラス替えの結果、


レインは肉体派Ａクラス1番、

ユーリは肉体派Ｂクラス1番、

ユールは頭脳派Ａクラス1番、

ユリアは頭脳派Ｂクラス1番、

ティアは総合Ａクラス1番、

アンジュは総合Ｂクラス3番、

だった。


つまり、クラスは皆別々になってしまった訳である。


「みんなすごいね……1番」

「ア、アンジュもすごいんだからね？
30人の中で3番なんだからね？」

「…1番とったユリアが言っても説得力無い……」

「ユール……お前も言い方ってものをな……」


5人の非凡さに少し落ち込むアンジュをユリアがなんとかフォローするもユールからダメ出しをくらい撃沈。
ユーリがユリアを不憫に思ったところで、ティアがある疑問を口にした。


「そういえば、総合Ｂクラスの1番ってどんな人だか知ってる？
ルカって人みたいだけど」


その疑問にレインが答えた。


「僕が聞いているのは…
入試成績がティア、僕に続いて3位。
常にヘッドホンをつけていて、他人にあまり興味をしめさないが、そこがクールだと女子には人気がある明るい茶髪男子生徒。
身長165.5㎝、体重48㎏。
ティアより小さいですね。
僕が知っているのはこのくらいでしょうか」

「事前情報としてそれだけあれば十分よ…。
あなたのその情報はどっから来るわけ？」

「それはいくらティアでも、教えられませんね。
企業秘密です。
それより、その彼のことが気になるんでしょう？
昼休みにでも突撃してみますか？」

「それもいいわね、あなたのことだから昼休みの彼の居場所とかも把握してるんだろうし」

「よく分かりましたね」

「ほんっとにあなたは……。
じゃ、そういうことにしましょ。
アンジュは同じクラスだし、どんな人か昼休み聞いてみましょ」

「そうですね」


二人だけで進めていた会話にようやく他の4人が気付き、二人を見る。

きょとんとして、ん？となっているその様子に、ティアとレインはくすりと笑い合った。