「次は…自分の歳分かるか?」


「…分からない、です」



「…家族はいる?」



そう聞くと肩が震え、小さく、いないと答えた。


やっぱり、訳ありか…。


これ以上聞くのはやめておこう。


「じゃ、とりあえず終わりな。飯、食えるか」


「いやっ…高木、さんの作ります」



そう言うと藍は立ち上がり、キッチンへ向おうと歩き出したが、足のふらつきが酷い。



「藍、俺が作るから」


「だめ、ですっ」


「藍。お願いだから寝ていてくれ」


そう言うと渋々、ソファに戻っていった。