取り敢えず、起きるまで様子を見ることにしよう。
少女をベッドへ運び、寝かせる。
時計を見ると、もう12時をまわっていた。
運よく明日から休日に入る。仕事もいつもより多く仕上げたから、少しだけ余裕が持てる。
あの少女が心配なので、ベッドにもたれるようにして座った。これならいつ起きても気づくだろう。
寝ている少女をそっと眺める。
それにしても、綺麗な顔立ちだ。髪は伸ばしっぱなしだし、前髪は切り揃ってないが、それでも似合ってると思ってしまうのはこの綺麗な顔のせいだろう。
でも、すごく悲しそうに見えた。
…俺もそろそろ寝るか。
ベッドに顔を乗せる。それとともに少女の手に俺の手を重ねる。
その手は、酷く冷たかった。