それもきっと、この数日で終わる。
私はこのまま死ぬだろう。誰にも見つからず、死ねる。
寂しい気もしたが、これで全てが終わると思うと、嬉しいと思う。
身体があちこち痛い。
爪は剥がされたし、服のしたは痣だらけ。きっと骨の2本や3本折れてる。刃物で切りつけられもした。
指とか、変な方向に曲げられたっけ。
…あれは痛かったな。
思い出すのは、嫌な思い出ばかりで。
こんなの、もう慣れているはずなのに頬は涙で湿っている。
人前では絶対に泣かなかった。これが初めてかも。泣いたらご主人様の機嫌を損ねてしまうと思っていたし、弱くなりそうで。
それでも、言ってみたかった。
「た、すけて…」
今まで、言いたくて仕方なかった言葉をつぶやいてみる。少し気が楽になった気がした。
そっと目を閉じる。もう開くこともないだろう。
…さよなら、私の人生。