適当に説明すると、藍は頭にはてなマークを浮かべながら、案内した風呂場へ向かった。
こんな雑な説明で大丈夫だっただろうか。
しかし。ずっと感じていたが、藍の知識は乏し過ぎる。
シャンプーとリンスが分からないって。しかも、変なところですげぇ発言するし。
…そういう環境にいたんだろうな。
ご飯を食べる量は少ないし、何よりも細すぎる。
触れられるのが、苦手でやたらと謝るくせもある。
どうしたものか。
藍が風呂から上がったら、なりゆきだけでも聞いてみるか。
俺、おかしい。頭の中が藍のことでいっぱいだ。まぁ当たり前と言われればそれまでなんだけど。
なんというか、もやもやする。
もともと中途半端は、嫌いだ。
何があったのか、全部全部知りたいと思ってしまう。