顔の腫れもあるしな…やっぱりお粥とか、あまり噛まなくていいものにしよう。


適当に、たまご粥とスープを作り、器によそっていく。


その間、藍はソファからじぃっとこちらを見つめていた。まるで、疑っているような、そんな目。

でも。


…なんだあれ。可愛いすぎだろ。



テーブルに置くと、藍は顔を歪ませた。


「…あ、あのわたし、もどり、ます。」

「…?どこに」


「山、に」



「…ぷっはは!猿じゃねーんだから!」



「な…っ!か、かえります…」


「わりぃわりぃ。お前、家族いないなら、家ないんだろ?んー…とりあえず傷が治るまでは俺んちにいればいいよ」


「そんなっ…」


「まぁ、焦ることはねぇだろ?とりあえず飯食おうぜ?」