いつか遠くへ去ってしまう痛みを描く。

わたしの刺を、花を、羽を、夢中で描く。

彼女に似合う青いバラと小鳥。

白い背中は、昨日の悲しみを背負って、羽ばたいてゆく。

混じり合うわたしと彼女の時間は今、ゆるやかに流れている。

だけど焦るの。

そのスピードはもしかしたら、まばたきの瞬間のようにあっと言う間なのかもしれない。

だから思い出してね。

いつか未来で出会わなくても、あなたに描いたこの傷みを。





おわり