「森?」
私の記憶が戻ったことにまだ気づいていないので慌てていた。

私はそれを無視して続ける。

『だって…アキが追いつめたんだよ?アキのせいで…なのにどうして?ねぇコウちゃん?トモさんはどうしてこんなこと頼んだの…?』
私の言葉でやっと記憶が戻ったと理解したみたいだ。




墓石の裏には私とトモさんとの写真が彫られていた。
初めてここに来た日に撮った写真。
最初で最後のツーショット写真だった。


私は声をあげて泣いた。
声をあげて泣くなんて小さい頃以来だろうか…
何度も、何度もトモさんの名前を呼んで泣きじゃくる。

そんな私をコウちゃんはずっと支えててくれた。