『私ね、本当は凄く迷ってる。コウちゃんに着いて行ったら何か見つかるとは限らないし…でもね変化が欲しいの。私がここに来る前にどこにいたか知りたい。どこで何をして何でここに来たか知りたい。けど皆と離れるのが凄く怖いの…この当たり前な生活がなくなるのが凄く怖い。ねぇシンならどうする?』
勢いよく喋り一息ついて聞いた。
 
「さぁ~どうするかなぁ…俺バカだからそうゆう難しいのは分かんねぇや」
そう言いながら頭をクシャと掻いた。
 
それから沈黙になり二人で夜景を見つめていた。
 
 
 
「帰ろうか…」
どれぐらい時間が経ったか分からないがふいにシンが喋った。
 
私はただそれに頷くことしかできなくて歩き出すシンの後ろを黙って着いて行く。
車に乗っても沈黙は続いた。