「そうか、そこまで悪い人ではないのかもしれないな。

では……燕君……かな⁇

2人の結婚を認める……その代わりに1発 殴らせてもらってもいいかな⁇」

……認めてもらえた。良かった、一安心だ。

「いや、何で⁇」

未来はお義父さんに聞き返した。

「透哉君にもさせてもらった。
大事な娘を嫁にやるんだ。

1発殴ったとしても、いいだろ⁇」

「……構いません。」

お義父さんは俺の方へ来て、俺の胸倉を掴まれた。

多分、相当 痛いのが飛んでくるんだろうな……そう思ったけれど、実際は違った。

ペチー
俺の頬に手が当たった、それ以外には何も感じなかった。

「……弱いだろう⁇全く、痛くないだろう⁇

こんな男でも、今まで お母さんを養い 子供も育てることができたんだ。

燕君なら、きっとできる。
結婚、おめでとう。」

「ありがとうございます。」

俺は速攻で頭を下げた。

「すぐに婚姻届を出しに行くの⁇

結婚式はいつにするの⁇」

お義母さんが聞いてこられた。

「……結婚の日と結婚式の日を同じにしようと思っています。

式場はもう予約しています。」

「え⁇私、聞いてないんだけど⁇」

未来が俺の方を見る。

「うん、俺も言ってない。
家に帰ってから、ちゃんと話すよ。」