今まで未来を傷つけてきたやつが未来のことを守ったり、幸せにしてやることができるはずないだろ⁇」
「そう思われるのは普通のことだと思います。
お義父さんが通常のことを信じられるのなら、僕は異常を信じたい。」
……何を言っているんだろう、とにかく 少しでも反論できる材料を探して 言った……という感じだ。
「子供じみたことを言うのはやめてくれ。」
そう言われるのも、仕方ないよな……。
「燕がダメなら、私が言う。
私 燕と結婚したい、燕との子供を産みたい。
私はもう子供じゃない、もう成人だってしてるの……それに、もうすぐ大学だって卒業する。
私は誰かに与えてもらう年齢は卒業したの、これからは私が誰かに与えてあげる番。
私はお腹の赤ちゃんにこの世で生きる生命をあげたいの。」
俺なんかよりも、よっぽど説得力のあることを言う未来。
「未来、未来がいいなら 俺は別に構わない……でも、俺は未来の旦那になる男のことが嫌いだ。
そのことは変わらない。」
「燕はいい人だよ⁇
燕の言葉に傷ついたりしたことなんて、何回も何回も……それこそ、数え切れないくらいにたくさんあるよ。
でもね、私 その言葉の数だけ燕に愛されている……そう思えるの。
燕は、自分から私を遠ざけようとすることがある。
それも、1回だけじゃない……何回か。
でも、それは全部 私のことを思っての行動なの。
足が動かなくなった自分から、私を遠ざけようとしたり……その時も 1人で歩けない自分といたら、私が恥をかく……っていうのが理由だった。
そう思うと、燕のこと 嫌いになれなくなった。
今まで、燕のことが嫌になって、信じられなくなって、家を飛び出したこともあったよ……それでも、今 私は燕が好き。
そんな人であることをお父さんもお母さんも、知っていてほしい。」