―ピピピッ

 「はぁ…。」

 また微熱。たいした症状はないものの、かったるい。体温計を見ては溜め息をつく日が続いた。微熱ごときで学校を休むわけにはいかない。真面目な亜美は自分の体をボロボロにしていった…。

 「いただきます!!」

 日直が号令をかける。給食の時間が始まった。亜美の学年は2クラス合わせて50人しかいないため、1人分がとても多い。今までの亜美なら食べられていたが、今日は一口食べて具合が悪くなってしまった。

 家に帰る。全身の倦怠感が酷く、寝込んでしまう。食欲不振から少ない亜美の体重は容赦なく奪われ、体力も落ちていった。

 このような1日を何度も繰り返し、次第に学校を休みがちになった。亜美から笑顔は消えていた。