私は、森の小さな、花の群生地にいます







お祖母ちゃんに綺麗な花をプレゼントしたいと思って、少し寄り道したのです






ですがあっという間に森の小動物たちに囲まれてしまって、身動きがとれなくなってしまいました









そこで私は、しばらく遊んでいたのですが、ぽかぽか陽気にたえられず、ついつい寝てしまいました
















ーーパァンーーー



銃声で、目が覚めました






どさり、私のすぐ横で大きな狼さんが倒れていました







その狼さんは、いつもの狼さんで。







猟師さんは、危なかった、良かったよと言いました







私は、泣きたくなりました











狼さんは、きっとようやく私を喰らう気になったはずだったのです









なのに、猟師さんは、撃ってしまいました









私は、涙を堪えきれず、泣いてしまいました。









私は、狼さんに喰ってほしかったのです













肺を患って死ぬよりも、狼さんに喰ってもらうほうが、私は、幸せになれたのです








猟師さんは安堵から泣いたとでも思ったのでしょう











もう大丈夫だよ、と笑いました










私は、更に泣いてしまいました。











狼さんを、返してください。











願っても、叶うことはなく。











私は、むせび泣きました