…ふぅ。


中に入りやっぱり静かな廊下を1人ゆっくりと歩いていく。


「…意味がわからないわ…。」


なんで?計算してたんじゃないの?
それとも…本当に…


いや。それはないか。
きっと計算してないなんて嘘なんだ。

そう自分に言い聞かせる。
気がつくと私は自分の部屋の前にいた。


「……あ」



カチャ。


やっぱり。


「にゃーお」


ドアの中から聞こえた鳴き声。
今日は朝からかまってなかったもんね。
ごめんなさい、ムゥ。


そこには白猫のムゥが寂しそうにこっちを見て座っている。


「ムゥ。おいで」


「にゃー」