いや待って、怪しいも何もここは関係者以外立ち入り禁止だけど?

そう言いたかったが、驚き過ぎた私はきちんとした言葉がでず、


「あ、あぁ。えっと、誰です?」


そんなありきたりな言葉を投げかける




「あぁ、俺?俺は……まぁ、さすらいの旅人?」

怪しい彼はニヤリと笑いこっちを見る。



「はぁ…」

そんな彼に私は呆れたようにため息をつく。



「待って!!呆れないで!ねぇ、それよりあんたは誰なの?」

私を知らないなんて珍しいな。そう思いながら自己紹介をする。