悠伺へ


まずは落ち着いて下さい、なんてどっかの映画に出てきた手紙をパクってみます。

悠は驚いてるかな、驚いてるよね?驚いてなかったら逆にこっちが驚いちゃうな。


 まずはあなたにごめんなさいが言いたいです。怒ってるよね。あんな我が儘言ってさ。本当にごめんなさい。こんなに序盤から謝ってるけど、まだまだあるから覚悟してね。


 実は前からこの事は決めてました。ずーっと前から。それも、そう。高校を決める前から。何も言わなくてごめんなさい。でもね、心配かけたく無かったんだ。

じゃあなんで高校一緒にしようって言ったんだって疑問が浮かぶと思うけど、それはただの私の我が儘です。青春はしたかったけど、私は出来ないって分かってたから。悠は青春出来た?海があるなんて最高の青春条件だぞー


じゃあ本当の事を言うね。こんな事言ったら引かれるし、嫌われちゃうと思うけど。


本当はただ悠に忘れて欲しくないだけだったんだ。海が目の前にあったら私の事、嫌でも思い出すでしょ?高校の三年間、ただ悠を縛りつけてたかもしれないね。私はどうしようもない我が儘だ。ごめんなさい。


 悠、分かった?悠はもしかしたら自分を責めてるかもしれないけど、私がこの選択をしたのも私の我が儘。だから自分を責めないで。あなたのせいじゃ無いから。ちゃんと前を向いてね。野菜しっかり食べるんだよ。



悠と一緒にいられて本当に良かった。楽しい時間をありがとう。



幼なじみより