へ?



教室の入り口を見ると、紗希が立っていた。



嘘、今の聞いてて…。



「紗希、こんな男とは別れ…「茉理、最低だよ!」え?」



こんな男とは別れなよ、



と言おうとしたところ、紗希に遮られた。



最低?



「茉理、私はずっと、茉理が思ってるよりずっと前から正輝のことが好きだったの!



それが、やっと両想いになって、やっと付き合えたのに…




なんで茉理はいっつも私の邪魔するの?!」




え?



邪魔?




「正輝の好きな人だって、リーダーの座だって、



読モとして売れるのも、成績も、運動も…



全部全部茉理じゃん!!



私が欲しいもの、茉理はいとも簡単に持ってくじゃない!!




一つくらい、私にちょうだいよ!!!」