でも私が入ってきたことに気づいた梨香子たちは、また一段と声を大きくして喋り始めた。



「本当よかったよね~。茉理みたいな尻軽女に正輝が騙されなくて、紗希と付き合うことになって。」



「え?茉理って誰だっけ?」



「知らな~い。そんな女いたっけ~?」



私の事を見て笑いながらそういう梨香子たち。



でも今はそんなことどうでもいい。




紗希と正輝が、付き合う?



ちょっと待って、正輝が私に告白してきたのは一か月ちょっと前。



そんな短期間で気持ち移り変わるもの?



それとも私に告白したのも冗談だったとか?



でももしかしたら本当に私が嫌がらせされて浮いてる存在になったから萎えたのかも。



まあどっちにせよ、紗希の片想いが実ってよかった。




疲れてて不機嫌だったのが、少し嬉しい気持ちになって、





終業式に出た。