え?



まだ、状況を把握できてない私に、正輝が近寄ってくる。



私の頬に触れる正輝の手。



現実、だ…。



「好きだ、茉理。俺と付き合ってくれ。」



ドサッ



え?



何かが落ちる音がして教室の後ろの扉の方を見ると、



「さ、き…」



紗希が、立っていた。



ヤバい、紗希絶対誤解してる。



「紗希、違うの。これは…」



説明しようとして紗希に近づくけど、紗希は目に涙をためて、



走って行ってしまった。













『嘘つき』と言い残して。