両手を胸の前で合わせて無邪気にはしゃぐ朔に、小さくふき出した。


「そんなに凄くねぇよ。ネコふんじゃった位なら、幼稚園児でも弾ける子は弾けるから」


「でもボクは弾けないよ?彼方はボクの絵褒めてくれたけど、ボクにとっては彼方の方がカッコイイよ!!」


「……だったら他にも色々弾いてやろっか?何がいい?」


「いいの!?じゃあね………」


それから朔のリクエストに色々応えていく内に、帰宅時間間際になり…結局肝心の練習は出来なかったオレ。


でも純粋な朔が喜んでくれてるのを見たら、まぁいっかと思っちゃったんだよなぁ……これが。